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労災で腕を切断してしまった場合、いくら請求できる?仕事中の大怪我と損害賠償について弁護士が解説

業務中や通勤時の事故によって怪我をしてしまったり、最悪の場合亡くなってしまうこともある労災事故。働いている方であれば、業種や職種にかかわらず当事者となる可能性があります。今回は腕を切断してしまう大怪我を負ってしまった場合に、会社に対していくら請求できるかについて、弁護士の視点で解説していきます。

労災保険について

仕事中の事故で怪我を負ってしまった際には、多くの場合は労基署への「労災給付申請」を行い、補償を受け取ることとなります。

労働者が労働災害によってケガや病気を負った場合に、その労働者やその家族に対して給付金や補償を提供する社会保険制度を労災保険と言い、労働者災害補償保険とも呼ばれます。

労災保険については、こちらの記事で詳しく解説しています。

腕を切断した場合の後遺障害認定

労働災害で負った怪我や疾病について、治療を続けていても事故前の状態に戻らなかった場合、後遺障害等級の認定が行われます。

治療継続による回復が見込めない状態を「症状固定」といい、このような状態になった場合は、原則として労災保険からの治療費の負担が終了します。労災保険から追加で補償を受けるためには、労災保険の定める後遺障害の認定を受ける必要があります。

後遺障害の認定を受けるためには、労災保険における後遺障害等級認定等の申請手続きを行っていくことになります。

後遺障害等級は1級〜14級(1級が重く14級が軽い)まであり、認定される等級が1級違うだけで、労災保険からの給付金が100万円以上も変わってくることもあります。

労災で後遺障害が残ると言われた方へ

給付の内容は等級に応じて異なり、1級〜7級は障害(補償)年金、障害特別支給金、障害特別年金、8級〜14級では障害(補償)一時金、障害特別支給金、障害特別一時金となります。

腕を切断した場合、欠損の程度ごとに以下の等級に該当します。

 ・両腕をひじ関節以上で失った場合:第1級
 ・両腕を手関節(手首の関節)以上で失った場合:第2級
 ・片腕をひじ関節以上で失った場合:第4級
 ・片腕を手関節(手首の関節)以上で失った場合:第5級

会社に対する損害賠償請求について

労災保険による給付は、損害の全てを補償するものではありません。不足する損害については、会社に対して請求を検討することができます。

事業主は、労働者の生命や身体を保護するように配慮し安全を確保しなければならない「安全配慮義務」を負います。また、労働者に危険が生じないよう努めなければならず、これに違反した場合は「不法行為責任」が問われます。

これらの義務や責任を根拠として会社側の過失を認めさせることで、より多くの補償を受け取ることができた被災者の方が実は非常に多くいらっしゃいます。会社に対する損害賠償請求によって数百万円~数千万円増額することも少なくありません。

具体的には、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益という2つの損害について請求していきます。

後遺障害慰謝料について

後遺障害による精神的な損害に対する補償を後遺障害慰謝料と言い、以下の通り後遺障害の等級により金額が異なります。

障害等級  慰謝料額
第1級   2800万円
第2級   2370万円
第3級   1990万円
第4級   1670万円
第5級   1400万円
第6級   1180万円
第7級   1000万円
第8級    830万円
第9級    690万円
第10級   550万円
第11級   420万円
第12級   290万円
第13級   180万円
第14級   110万円

後遺障害逸失利益の算出方法

労災によって後遺障害が残ったことで労働能力が低下し、事故前と同じように働けなくなると、将来得られるはずだった収入が得られなくなります。この後遺障害によって失う収入を後遺障害逸失利益と言います。

後遺障害逸失利益は、基礎収入に各等級に応じた労働能力喪失率と労働能力喪失期間(症状固定から67歳まで)とライプニッツ係数(将来にわたって得られるはずだった利益を、まとめて支払う一時金に換算するための係数)の掛け合わせで計算します。

例えば、40歳で年収500万円、片腕をひじ関節以上で失う第4級に該当する場合、後遺障害逸失利益は8,990万円となります。第4級の慰謝料は1,670万円なので、合わせて1億660万円が損害請求額の目安となります。

ご自身が損害額がいくらになるかは、こちらのシミュレーターで算出できます。

損害額を今すぐ計算

後遺障害の重さを示す1級(最重)〜14級(最軽)。代表的な症例を参考に選択してください。

※ 本シミュレーターは 簡易計算 を提供するものです。実際の請求額は賃金センサス、労災・自賠責給付、退職金差額、中間利息控除率の変動などを総合的に考慮して算定されます。詳細については弁護士にご相談ください。

労災で大怪我を負ってしまったら弁護士に相談を

労災に遭われてしまったことで怪我の治療や痛みなど、ただでさえお辛い状況で、会社への損害賠償についてご自身で交渉するのは、ご負担となる作業です。ご自身がお世話になっている会社に対して、賠償請求することに抵抗を感じる方もいると思います。

お気持ちは分かりますが、どうかお一人で悩まずに弁護士に相談してみてください。私たちとしても、給付や賠償を受け取る権利がある方にきちんと受け取っていただき、皆さまの未来への不安解消と前を向くきっかけづくりをお手伝いさせていただきたいと思っております。会社との交渉や労災申請などの手続きは弁護士に代行してもらい、ご自身は治療や療養に専念なさってください。

当事務所は、東京、富山、金沢、福岡の全国に4拠点を構え、各分野のプロフェッショナルが多数所属し、専門性の高いサービスを提供する法律事務所です。ご依頼を受けた場合は、専門チームの弁護士が担当します。

また、初回相談を無料で承っており、メールやLINEでのご相談も受け付けております。私たちの持てる知識と経験を活かして、みなさまの明日が少しでも明るいものになるように親身に寄り添い、真剣に対応させていただきますので、まずは法律事務所Zにご相談ください。